2012年3月26日月曜日

小惑星イトカワとパソボラ集団

2010年10月13日、宇宙探査機「はやぶさ」が小惑星イトカワに到達し、その表面を詳しく観測して60億kmの旅を終えて地球に帰ってきた。
その事を話すほど詳しくはない。

小惑星イトカワのイトカワに関連しての話をして見たい。
イトカワは、東大宇宙研究所の所長をしておられた、糸川英夫氏に因んで命名されたと記憶している。
この方の著書で「逆転の発想」というベストセラーがあった。
パソ爺が若年のころ読んだもので、当時、仕事のマニュアル化とか標準化などが提唱されて、大福帳行政の効率化が求められていた頃である。
その中で、今も記憶に残る記述が、後2.30年もすると労働力は総シロウト集団化するだろう、という事であった。
つまり、マニュアル化が進めば経験、熟練が必要で無くなり、マーケットの店員が翌日から自動車工場のラインに従事する時代が来るであろう、と予言されていた点である。
業務のコンピュータ処理、手順のマニュアル化の導入、机の配置、細かくはペンの置き方までがいろいろと提案される時代であった。

しかし、労働力のシロウト化という説には幾分懐疑的に捉えて居たが、今やどうであろうか。
コンビニや、外食チエーン店等の接客方法、飛行機のキャビンアテンダントまでが慇懃な物腰、作られた微笑、全てがマニュアル化して気持が入っていない気がするのはパソ爺だけだろうか。
金太郎飴のように感じる世の中になっている。
技術面でもコンピュータ制御であるから、2.3週間の研修で現場に配属されて来る。
ただし、伝統工芸品などの製作には、匠と言われる職人技が求められるのは今も変わっていないが、大方の職業がシロウト化して年季の入った人が少なくなったような気がする。
こうした事を糸川英夫氏は予言していたのだろうか。

警察官が、自首して来た指名手配犯を門前払いするとか、留置場から逃げられるとか、殺人事件を見落としてしまうとか、凡そ考えられない事が起きる時代となった。
孤独死が話題となっているが、福祉関係のマニュアルで何日以上連絡が取れない、部屋から死臭の匂いがする、などがなければ強制的な立ち入りはプライバシー上出来ない、との弁である。
それまで待っていては、助かる命も助からないのではと思うが、如何だろう。
ケースワーカーと言う専門職が福祉部門に配属され、生活困窮者を始め一人暮らしの障害者、高齢者などを訪問し、話し相手になっていたのが福祉の専門職員であった。
名前が変わって保健師となった昔の保健婦は、自転車で地域を回り情報源となっていた。
だから、仲人の真似事の様な事までしていた。
どこそこの家には結婚適齢期の娘が居るとか、年頃の倅が居るとかの話を持ち寄りくっつけ合っていた。
地域の情報は家庭訪問に尽きる。
警察管でも同じで、巡回が自動車では上澄みである。、
又、今時の職員はパソコンとの睨めっこが、仕事であると勘違いしているのではないだろうか。

だからなんだと言われると、単なる後期高齢者の愚痴となってしまうが、一歩振り返り我がパソボラを考えるに大同小異で、所詮は素人の真似ごとに過ぎない。
パソコンを早くから習っていたから、長い間使っていたから全く出来ない中高年者より少しだけ出来るに過ぎない。
月謝を払い、基本を勉強し、公の試験を受けて活動している人は少ない。
パそ爺自身がそうであるように、素人に毛が生えて居るだけのものである。
肝心の所の毛は少なくなって来ているから、差し引きゼロ経験とでもいうべきかもしれない。
だから、最新情報はなるべく手に入れるようにし、マンネリ化とならないよう努力をしているが、悲しいかなCPUが陳腐化してカラカラとなっている。
糸川氏が予言した、素人が世を持つ時代の代表的例かもしれない。反省

2012年3月23日金曜日

中高年パソコン講座今昔

中高年者を対象としたパソコン講座のサポートを始めて、今年が10年目となる。
スタート時の2・3年は暗中模索の連続で、ただ無我夢中で喋り巻くっていた。
その間のエピソードは、此のブログ(2011年6月「パソコン教室は花盛り」)でも紹介して来たところであるが、毎年40人からの新入受講者を迎えているから、同じような出来事は起きている。
しかし、こうした方々のお陰で我々は勉強も出来たし、講座の進め方などに大いに役立てる事が出来た。
所詮は素人集団であるから高が知れたものだが、代表して感謝感謝である。

ただ、ここ数年の傾向は、本来の初心者が少なくなって来ている。
募集要項には、「60歳以上でパソコン初心者」としているが、4・50代の女性も応募して来る。年齢を聞く訳に行かないから黙認しているが・・・。
だからパソコンの経験も若干有るようで、どうにか動かせるが更に上達したいという人が多くなって来ている感がする。
此れまでは、マウスに慣れて貰う為の時間と苦労があったが、最近の応募者には10年前と比較して格段に少ない。
パソコン用語も結構知って居り、いちいち解説をしなくても進捗出来る雰囲気である。
その点講師を務める側も、予習復習を怠る事が出ない。
むしろ以前の数倍の予習をして、臨まなければならない。かなり細かい事も聞いて来るからである。
そんな細かい事まで知らなくても良いと思うのだが・・・、と思う今日この頃である。

昔は、横一線で進めたが、ここ数年はレベルの格差が出て説明も多岐に亘って触れて行かなければならない。
規定課題を終了してしまっている人、まだ入り口で戸惑っている人など、混在する教室の空気を見ながら進めて行くが、要する時間は数倍となる。
従って、3年4年と経つ講座では、慣れた人に難渋している人の手助けをお願いしている。
尤も此れは、パソ爺の受け持つ講座に限った事であるが、サポートしているのがパソ爺一人ではサポートが出来かねる為で、大いに助かっている。

それにしても、Googleサービスの多様性には驚きであるが、その変化、進化に追い着いて行けない、と言うのが正直なところである。
主なサービスは、Googeアカウントを取得しなければならない。
アカウントの入力項目、絵文字入力、本人確認の携帯電話番号又はメールアドレス入力など、受講者全員がアカウント取得に要する時間は相当なものになっている。
インターネット上に解説ホームページが出ているが、2011年と2012年では変わって来ている為、そのまま使えない。
Googleの公式ホームページは、英字の画面で解説してるから始末が悪い。
タイムリーな解説を見つける努力と、個人的に作成する為のエネルギーはかなりのもので、最近は根気が無くなり省略部分が多くなってしまう。
その分、口頭説明になってしまうが、なかなか理解して貰えないのが悩みである。
聞いている傍から忘れてゆく年代であると共に、理解力に差があることも事実で、そうした人に限って隣の人に聞いて居て、こちらに耳が向いていないのである。

パソコンのXP、Vista、7の違い、おなじOSでもグレードに差があり、HDDの空き具合など、一様に行かない事情がある。
島倉千代子の「人生いろいろ」と同じで「パソコンいろいろ、頭もいろいろ」、と言うべき事かもしれない。
Word、Excelを一通り出来るようになり、デジタル写真編集、アナログ音楽のCD化、ペイントの活用などなどをマスターした後は、インターネットの利用、メールの利用に発展して行かなければ、パソコンが使えますとは言えないと思っている。



2012年3月9日金曜日

第9回シニアパソコンフォーラム終了す

今回で9回目となるフォーラムが、3月8日無事終了する事が出来た。
参加人員は、244人で例年に比較して少ない。
募集の宣伝も控え目で、知っている人を中心に興味が有る人が来て居ただければ、との方針で有ったためかもしれない。
これは負け惜しみの弁とも受け取れ兼ねない。
企画がマンネリ化して居るのでは、との思いもある。
テーマは年代や学習内容に合わせた「健康」とした。

パソコンを快適に使って行くための、メンテナンスやバックアップの必要性と、手順を根岸先生からお話して頂き、ご自身が実際に体験した事を中心に纏めてくれた教材を配布してのものである。
プロジェクターで上映しての解説で有る。
Mネットの学習で手薄となっている分野であるから、我々も大いに参考となった。

アトラクションとしては、県内で病院やホテルでの公演活動をされている、立川談志のお弟子さんで、渋川市在住の「立川朝志」さんに健康を中心とした漫談と落語「愛宕山」の2席で会場を沸かしてくれた。
爆笑の渦と表現しても良い程の受けで有った。

そもそもフォーラムを開く切っ掛けは、個々の講座では知る事が出来ない総合的な情報を知って貰う事であった。

初回の基調講演として、今回もお願いした根岸泰子さんの「高齢者がパソコンと付合う時」、パソコンを習っている人からの体験談を発表して貰い、現在受講中の人の参考にするというものであった。
何のためにパソコンを学習するのか、目的意識を持って貰う為の企画で有った。
従って、発表内容も
1 日常性があること
2 地域性があること
3 楽しめること
4 継続性があること
5 学習性があること
以上の条件を1つでも満たせば良いというものであったが、かなり高い基準を設定しての選考で有ったがため、4回目で行き詰まってしまった。
仕方なく5回目からは、基調講演は根岸さんから時宜折々の情報を紹介して貰いながら、発表者の代わりとしてプロに出演して貰う事になり、東京で活躍して居た「コンピューターおばーちゃん事、大川加代子さん」、6回目は「NHKの趣味悠々で馴染みの佐々木博さん」、7回目からはお笑いを取り入れて、コンピュータの話題を落語にして三遊亭ぬう生さん、8回目は高齢者の詐欺防止を話題にした夢見亭わっぱさん、そして今回となった次第である。

こうした変遷を知る者として、フォーラムの潮時を感じざるを得ない。
方向性が定まっていない事、変わらざるを得ない事情が有るにしても、行き当たりばったりのテーマと、出演者選考が今回の低入場者となっているのでは、と反省している。
メンバーも年齢が嵩み動きが鈍くなる事、創造思考力の低下から、今後の事に付いて総括しなければならない。